牽引術

碓井流活法の施術で使われる牽引。
導引ができない人や施術の仕上げに使います。しかし、はたから見るとただ引っ張っているように見える中にも、実は牽引のコツが含まれています。

これが分かっていないと、ただ引いただけで大きな効果は出ません。

 

まずは、受ける側と引く側が 「 お互いに引かれた状態 」 をつくる必要があります。
例えば、足を使って腰部・腹部・股関節などを牽引する場合を考えてみましょう。

対象とする足を持ち、引っ張ります。その状態で、施術者も手を伸ばし少し後ろに倒れるように
します。そうすると、ちょうど持っている足の位置を中心に、お互いに引かれた状態になっているはずです。お互い引かれたら、そこから牽引のスタートです。

 

次に牽引ですが、単に、力いっぱい目いっぱい引いてはいけません。
7割の力で引いて一瞬止まったら、残りの3割の力でさらに一引きです。
難しければ7割の力でスーッと引いたらそのまま残りの3割の力でさらに一引きでもかまいません。

また力加減は、受け手の身体が動かない程度で、目的の部分だけがピョンと跳ねるように引ける
程度の力です。そうすると、対象が筋肉でも関節でも牽引ができ、その効果がでるはずです。