碓井流活法では、施術の後に患者さん自身に行ってもらう宿題を出します。これは、自分で自分の身体を調整するものです。昔、武芸者や修験者などが、旅先や修行中に身体を傷めてしまった時に、誰の助けも借りられない場合に使っていた自己調整法だったそうです。それが、普段の生活では養生法として受け継がれきたのでしょう。
今回はその中で、「老化防止法」を紹介したいと思います。これは朝1回行うもので以下の手順があります。
①立った状態で膝のお皿を手全体で包み、このお皿を揺らします。
②太ももの内側を下に向かってこすりながら背筋を伸ばします。
③鼡径部全体を熱くなるまでこすります。
④正座で腰の横に手を当てて胸を張り、そこから骨盤を下へ向かってグッと押し下げ、そのまま深呼吸を行います。
自己調整法は、自分で調整できる範囲に限りがあり身体の末端には使えないものの、頸・肩・背中・腰などに使えるものが60手ほどあります。また、これらの方法に少し手を加えると、それがちゃんとした調整術ともなるスグレものです。僕自身も勤務する専門学校の公開講座や、近隣の公民館などで依頼され、この自己調整法の講座を何度もやらせて頂きました。