碓井流活法の導引術の特徴は
① 患者さんに動いてもらう
② 患者さんに力を入れてもらう
③ 患者さんに力を瞬間的に抜いてもらう
言葉で書くとなんだか患者さんにまかせっきりのように見えますね。
しかし、どのように動いて、どのくらいの力で、どのタイミングでなど
施術者の誘導が非常に重要となっています。 うまく行うコツは以前記述しました。
今回はその応用バージョンを記載したいと思います。
碓井流活法の導引術では、動きの良い方( 陰性方向 )と、動きの悪い方( 陽性方向 )にも
導引術を用います。 例えば動きの悪い方向の中で、さらに陰陽を分析してみると
悪い方へ動かした所から ~ 元の位置に戻す動きは楽( 陰性方向 )です。
この事を応用して導引術をかけると最小の動作で導引術が行えますし、ある方法を行う事で
中心を整える事もできてしまいます。
また、動きが良くなったり、身体が安定しただけでは物足りない方には
さらに「 パワーづけ 」という技法があります。
例として、あおむけで膝を立てた状態で、左右の腰の回旋の動きを観ます。
まず、左右の動きの差を取るように調整しましょう。 その後、はじめの検査で動きの悪かった側に膝を倒してもらいます。この時、施術者は抵抗を加えつつも、あえて力を逃がすように
負けながらの抵抗を入れていきます。
そしてだんだんと膝が倒れていくにつれ、手で支えていたものを指先に変え
身体は抵抗となっている指先から背けるようにしていきます。
相手の膝が床につく手前では指先だけ引っかかり、肘は伸びて顔は反対を向いていると思います。
そこで少し踏ん張ったら指先をはずします。そうすると患者さんの膝は力を入れているので
床に向かうはず。 膝を中心に戻して再度検査すると力強くなっていると思います。
痛みの強い患者さんには用いませんが、ある程度良くなってきた方やスポーツ選手などには
喜ばれる 「 導引術の応用テクニック 」 となります。