肩が痛い方は、よく肩もしくは " 腕が上がらない " と言われます。
水平90°の位置までいかないことも、しばしばみられますね。
碓井流活法には、このような症状を改善する様々な手法があります。
しかし、それらをうまく使えても施述後に
患者さんにも、自身で運動して貰うことも大切です。
そのほうが効果も長く持続します。
そこで重要なのが「 おみやげ 」です。 患者さんへの宿題ととらえてもいいかと思います。
この時、碓井流活法ではまず発想の転換をしてもらうことから始めます。
肩や腕が挙がらないのは何故でしょうか?
肩や腕が上がらないのは、手を挙げ様としていないからです。
肩を挙げ様とする筋肉と手先を上に挙げ様とする筋肉は、異なっています。
日常生活では、肩や腕だけを挙げ様とする動作はほぼみられません。
そこで実際の方法は、患者さんに肩が上がる範囲で良いですから
「 壁に指先を付けてもらいます 」
次に、指先で壁を登るように 上に挙げていってもらいましょう。
この時できるなら壁に近寄っていってもらい、できるだけ高く登ってもらって下さい。
限界まで上がったら、腕を挙げたまま一歩壁から離れてもらい深呼吸です。
再度、確認してもらうと肩が上がりやすくなっているはずです。
これが難しい方には、肩が上がる範囲でけっこうですから
指先を壁に付けたら、そこからしゃがんでもらう 動きをやってもらいます。
これらは「 始動支点の移動 」という考え方を用いた技法です。
このように手が上がりさえすれば、いがいと肩や腕も上がるようになります。