活法指圧のコツ 身体の使い方2

 指圧の基本となる背部指圧。脊柱の棘突起のすぐ外側を上から下まで押す、それだけのことですがこの中にいくつものポイントが隠されています。それをいかに早く気付いて、身に付けるかが上達の近道となります。ひとつは以前、身体の使い方1に記載しました股関節・膝の力を抜くことです。

 

今回は押す方向をテーマに

 1.棘突起のきわの凹みは少しななめ外側に向いている → 垂直に押したいのなら少しななめ外に向けて押すこと

 2.脊柱は波打つように盛り上がったりへこんだり(前弯・後弯)している → 垂直に押したいのなら1点ごとにその角度に合わせること

 3.手指・腕・肩などの力を抜くこと → 力が入ってしまうと押し込みながら身体を移動していくので圧が流れてしまう

 

 これらをこなしつつ、押している母指に圧が集まるように、身体すなわち重心を移動していきます。この時、陥りやすいのが身体を単に前後に動かすだけ移動です。また、大きく移動すれば良いというものでもありません。押し切った時、ピタッと母指にまっすぐ圧がのり手指や身体が安定するよう、そこまでの移動に留まるように気を付けて下さい。この感じが出せないといくら強く押したとしても、受け手には大して押されている感覚がでません。どの部位でも同じような圧が出せるように練習していきましょう。